上海博物館
で、上海博物館に行ってきました。といっても、オプショナルツアーなので、ゆっくりじっくり一日かけて観てまわる、というわけにもいきませんが。
上海博物館 (オフィシャルサイト)
館内展示品は、中国を代表する博物館らしく、古代展示物や仏像、書画、少数民族の工芸品などがあります。しかしなんといっても陶芸品のボリュームは圧倒的なものがあります。
古代の土器も、状態がよく素朴で美しいものがあります。三国時代の陶器なんて、エキゾチックで楽しいキャラクタをならべたものもあってなかなか楽しいものがあります。
でもまぁ、紀元数世紀ころまで見てきた段階で、かなりオナカ一杯です。陶磁器も技法が発展するほどに実用的になり素朴さが失われ面白みがなくなり、芸術にはありがちな退行感が切ない気持ちになります。
工業製品であれば、冷蔵庫や洗濯機のような、最終到達地点にすでに達したような製品であっても、エンジニアの努力と苦心によって10年あれば10年の進化があります。より軽く小さく安く安全で丈夫で美しく使いやすく。
ところが多くの芸術分野では、個人の技能に拠ったり思考や思想を色濃く反映するため、なかなか継承していけないことが多い。核となる魅力も自覚しにくく技法的上達に堕しやすい。技法は継承できても、本質的なところを個人に依存する。だから、素晴らしい芸術分野であっても、廃れるわけでもなく時代とともに劣化していく、ということはよくある。
そんな悲しみが、中国の陶芸の歴史にもあるのか。しかもまだ一桁世紀。…と思いながら歩を進めていくと、そこにあったのは…
翡翠のように青白く冷たくて温かみがあって、素朴で力強くスケール感がある。実物以上に大きさと広がりを感じさせるというか。土から生まれた何か新しい元素の結晶のようでもあり土そのもののようでもあり。つまり土そのもので、焼き物そのもの。
最初、古伊万里かと思いました。でもよく考えたら逆です。こちらが古伊万里の源流。劣化していく歴史?とんでもない。圧倒的な美しさの陶磁器が部屋に満ち、次の部屋へ次の世紀へ続いていきます。
陶器、仏像をじっくりみてしまったので、書画や少数民族工芸品のフロアをゆっくり見ることはできませんでしたが、本当にいいものを見せてもらいました。社員旅行の途中でしたが、上海博物館を見れたので、この旅行は本当にいい旅行であるということがこの時確定してしまいました。
コメント (2)
博物館はいいですよねぇ・・・。
投稿者: むろやん | 2005年06月28日 18:39
日時: 2005年06月28日 18:39
特に海外にいく機会があれば、まず美術館/博物館を探します。
投稿者: metro | 2005年06月28日 18:57
日時: 2005年06月28日 18:57